昔と比べると住宅事情も様変わりしていると思う。アニメのサザエさんのように親子3世代が一緒に住まう家族というのは本当に減り、今は共稼ぎも多く、日中は家族がそれぞれ仕事や学校に出かけ、家は無人か留守番の犬や猫だけという家庭も多い。ペットだって、今は愛玩犬ばかりで、番犬になる犬を飼っている家庭も減っているのではないだろうか。
そんな家族構成では、やはりセキュリティが甘い家は要注意だと思う。家人の留守を狙って侵入し、金品を盗んで行く空き巣被害は、誰もが普通に歩いていて不思議はない、昼間の時間帯が一番多いそうだ。唐草模様の大風呂敷を背負っている泥棒なんているわけもなく、最近の泥棒は、清潔感溢れるスーツ姿で、まるで営業中のサラリーマンのようないでたちだという。どこかセールスできるお宅はないかと探しているフリをして、実は侵入できる家を探しているのだ。
住宅が密集している地域というのも、あちこちに身を隠す場所があり危険だ。表通りに面していないと、泥棒は多少の無理をしても、高所から侵入することもできる。昔は隣近所の付き合いが密だったから、お隣は留守のハズなのに物音がすると不審がられることもあっただろうが、今は人間関係が希薄だから、泥棒が家中を漁っていても、家人が普通に過ごしていても、その差は他人からはわからない。
近所付き合いからセキュリティが期待できないのであれば、民間のセキュリティ会社に任せるという手もある。そのサービスに加入すると、わかりやすくステッカーを貼り、外部に異常を知らせるライトを住宅の見やすい部分につける。それだけでも泥棒に対する大きな抑止力になるだろう。また、自宅内に見守りカメラを設置して、外出先からスマートフォンやパソコンでチェックしたり、人感センサー付きのライトなどを使って侵入者を威嚇するという方法もある。セキュリティには工夫も必要だ。