あなたの防犯設備はどれだけ整っているでしょうか?

いつも上から目線で他人に物をいう父が私は苦手だ。他者の言うことには全く耳を貸さず、何かにつけてあまのじゃくで、例えばデパートに買い物に行き、駐車場に入ろうとして駐車場の誘導員が順番に従って案内しようとしても、それを無視して好きなところに停める。売り場で商品を見ている時、売り子さんが近づいて来てアドバイスを言おうものなら、必ずそのアドバイスとは逆のチョイスをする。そんな意味不明で身勝手な父が恥ずかしいと子どもの頃から感じてきたので、彼を反面教師として育ってきた私は、他者からのアドバイスはありがたく受け止めるようにしている。

先日も警察の方と話す機会があり、最近増えているバイクでのひったくり事件や、高齢者を狙った電話での詐欺。強盗事件などの防犯に関するアドバイスを色々と頂いた。犯罪は案外身近なところで起こっているもので、女性や高齢者など、弱い人たちが常に狙われているのだという。私の家は小さなマンションで、オートロックなどのセキュリティもしっかりしている。侵入経路である窓も少ないし、そもそもあまり現金や貴金属を置いていない部屋なので、空き巣被害の危険性はそれほど感じられないが、父の居る実家には心配な点が多々あったので、防犯のプロである警察からのアドバイスは本当にありがたかった。

実家に行って父と話をしてみたが、オレオレ詐欺はそもそも耳が遠く、電話での通話が困難だから心配ないと笑っている。ひったくりも、杖で反撃するから大丈夫だと自信顔だ。いくつになっても、この父に何かアドバイスするということは無理だ。そう考えた私は、父には相談せず、勝手にセキュリティ会社に資料請求した。

実家の周辺は昔から住んでいる人が多く、隣近所はほとんどが顔見知りだ。何か異常があればすぐに気が付いてくれると思うが、何しろご近所さんたちもみな、高齢者。高齢者だけでは心配だから、セキュリティはプロにお任せしたいと思う。